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An empty bottle

しがないメンヘラエンジニアの日記。

翌日は津波。

その日は、曇天だった。明日来る災害を連想させるような、暗くて重い雲。

津波が来る、ということはどういうわけか確定済みだった。 この市の住民はいま、街に残るか他の場所へ逃げるかの二択に迫られていた。 「どうするんだ」 「何か方法はないのか」 災害に人間が打ち勝つ方法なんて限りなく0に近いのに、夢に縋ろうとする人もいた。

「よし、逃げよう」 住人が集まっていた公会堂での会議を仕切っていた人が発した一言でぞろぞろと人は動き出す。既に皆、荷物は持ってきていた。1日、余裕があったから心なしか贅沢な荷物もあったように思える。

「よし、残ろう」 ここに残ることを決めた人たちは、津波が来たらほぼ死ぬのではという恐怖と立ち向かうことを決めた。その中でも次に分かれたのは、「足掻く」か「諦める」か。 諦めた人は知らない。絶望に耐えきれず自殺をした人もいると聞いた。私は家族と前者を選んだ。友人とも合流し、今はもぬけの殻となった数少ないマンションの横を通り、海風を浴びていた。

「さ、とりあえず高台目指そうか」

果たして生き残るんだろうか。

起きた。