基礎理論~PERT図~
今回のテーマ
プロジェクト管理技法の1つで、日程管理に用いられる PERT図 について。
参考図
コンナノ。
PERT図って?
図の味方を説明します。
AやらBやら書かれていますが、これらは「作業の名前」と「それにかかる日数」を指します。
作業Aは、開始から終了まで5日かかり、作業Bは作業終了までに10日かかります。
次に、この矢印の意味ですが、前提作業を指します。
- 作業Fは作業Bが終わっていないと作業開始ができない。
- 作業Hは作業G,D,E...とすべてが終わっていないと開始できない
といったことが読み取れます。
さて、一番最初の○がすべてのスタートで、一番右の○がすべてのゴール。
これで何が分かるんでしょうね。
読み取れること(最も早く開始できる日程)
作業Cの前提に、作業A,作業Bがあるが、Aは5日かかり、Bは10日掛かるのでCに着手開始することができるのはプロジェクト開始から10日後である。
この「最も早く開始できる日程」を最早結合点時刻という。
このように、次々と 最早結合点時刻を求められるようになるのも必要なスキルである。
以下に、この図から読み取れる最早結合点時刻を挙げる。
- Aは5日、Bは10日掛かるため、Cの着手開始は10日後
- FはBの完了後開始できるため、10日後。
- Gは、Cが20日掛かるため30日後。
- Dは、C同様10日後。
- Hは、F,Eの終了が20日後、Dの終了が40日後、Gの終了が50日後なので、最も早く前提作業が終わり、開始できるのは50日後。
作業Hは10日掛かるため、このプロジェクトは早くとも60日掛かることがわかりました。
読み取れること(最も遅く開始できる日程)
最も遅く開始する日ってなんだろう?とお思いかもしれませんが、
「ここまでに開始してくれればプロジェクト終了には間に合うよ」という余裕をもった日程のことです。
最早結合点時刻はスタートからゴールまで計算しましたが、今度はゴールからスタートまで追うことで、余裕日数を求めます。
個人的にはこの逆算が難しいかなって思ってましたが、言葉で説明すると簡単で
- このプロジェクトには最短60日掛かる
- Hは50日目までには開始していないといけない
- すなわち、作業F、Eは50日目までに終わっていないと行けない。
- とすると、作業Fは少なくとも40日めまでには開始していないと行けない
とわかってきます。
今回求めた最も遅く開始できる日程を 最遅結合点時刻 といいます。
クリティカルパス
さて、ここまで最早と最遅を求めてきましたが、
この日数が同じになる作業というのが存在します。それらは「開始及び終了日がずれたらPJに影響が出る」ことを指すため、重要視されます。
この、 最早結合点時刻 と 最遅結合点時刻 が等しい作業を結んだ線 をクリティカルパスと言います。
今回を例に取ると、B→C→G→Hがクリティカルパスとなり、重要視しなければならない作業ということになります。
計算は要練習です。
頻出ですので慣れましょう。
以上!